2024.05.29
害獣コラム
イタチを見たらどうする?種類の見分け方や対策を紹介
イタチを見たらまずは種類を見分け、駆除する必要があるのかを把握するのが重要です。本記事では、イタチを見たらどうするべきか解説します。
イタチの種類を見分ける方法や、イタチを見たら行うべき対策、駆除業者を知りたい方はぜひご覧ください。
<目次>
痕跡があるなら被害の状況をチェックする |
イタチを見たらまずは種類を探ろう
イタチには、家屋や畑などで良く見かける個体数が多いものも、珍しいものもいます。イタチを見たら、まず落ち着いて種類を把握するのが大切です。
本章では、イタチの種類と見分け方を以下に分けて詳しく解説します。
- 茶色で目元に黒のくまどりがあるならニホンイタチ
- 尻尾が体格が大きいならチョウセンイタチ
- 毛が長く色が白や黒なら逃げ出したフェレット
- 自然界で暮らすオコジョなどもいる
- イタチではなくテンやハクビシンの可能性もある
各種類の特徴を詳しく解説するので、イタチを見たけれど区別がつかないと悩んでいる方はぜひご覧ください。
茶色で目元に黒のくまどりがあるならニホンイタチ
ニホンイタチはオスが27~37cm、メスが19~25cmの小型イタチです。黄色がかった茶色の毛皮をもち、額の中央から鼻にかけて色が濃く、尾が体よりやや短いのが特徴です。
目は小さく、耳は丸みを帯びています。日本全国に生息しており、水辺や森林の近くで目撃されやすいです。
性格は獰猛で小動物や魚などを捕食します。家屋に棲みつき、ゴミ捨て場などを荒らす害獣になりやすい動物です。
尻尾が長く体格が大きいならチョウセンイタチ
日本でも一部地域で見られるチョウセンイタチは、二ホンイタチより尾が長く体格が大きいところで見分けられます。
大きさはオスが約28~38cm、メスが約25cm~31cmほどです。毛は濃い茶色から黒っぽい色をしています。耳は尖り気味で鼻周辺の毛が白色なのも特徴です。
ニホンイタチに比べ植物質の食べ物も好むため、ゴミ捨て場だけでなく果樹園などの農地を荒らす害獣になりやすい動物です。
毛が長く色が白や黒なら逃げ出したフェレット
フェレットはイタチより体が大きく、色は茶色や灰色、白です。日本に棲んでいる種類ではなく、ヨーロッパで家畜化された種類で野性個体はいません。
体長は30~50cmで、家庭でペットとして飼われます。体は細長く尾は比較的短めで、毛は他のイタチより長いのが特徴です。
フェレットは野生に存在しないため、外にいる場合は迷子か捨てられた個体といえます。法律上の取得物となるため、見かけたら必ず捕獲して警察に持ち込むか、保護団体に相談をしてください。
自然界で暮らすオコジョなどもいる
オコジョは体長15~24cm程度の小型イタチで、冬季には全身が白くなるのが特徴です。
夏季には背面が茶色、腹部が白色です。尾の先端は常に黒いままで、耳は小さく丸みを帯びています。山岳地帯に生息し、動きはとても活発で機敏です。
小型哺乳類や鳥類を捕食して生きており、人里にはあまり降りてこない傾向にあります。
イタチではなくテンやハクビシンの可能性もある
イタチを見かけたら、テンやハクビシンの可能性も加味して観察をしましょう。
テンは体長30~55cmで、茶色から黄色がかった茶色の毛をしています。喉から胸にかけては明るい色をしており、足は太めです。夏は顔が黒くなり、冬は黄色と白の毛色に変わります。
尾はふさふさとして長く、普通のイタチより大きく、毛色が明るいため見分けはつきやすいでしょう。森林に多く生息していますが、田舎の住宅地に出現することもあります。
ハクビシンは体長90〜110cmで、体は細長く、顔には特徴的な白い筋模様があります。毛色は灰色から茶色で耳は小さく丸いです。都市部でもよく見られ、雑食で狂暴性が高いため駆除対象になりやすい動物です。
▼イタチの種類ついて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
家屋に被害をもたらすイタチとは?日本にいるイタチを種類ごとに解説!
イタチを見たら対策はどうすればいい?
イタチを見たら、以下の手順で対策をしましょう。
- 絶対に捕まえず落ち着いて種類を把握する
- 室内や室外に実害が起きていないか確認する
- 痕跡があるなら被害の状況をチェックする
- 痕跡がある箇所に対策グッズなどを設置し駆除する
各項目について詳しく解説します。
絶対に捕まえず落ち着いて種類を把握する
イタチは鳥獣保護管理法で、一般の方が捕獲できないと定められている動物です。遠くから様子を見て種類を判別し、種類をまず把握してください。
イタチは素早く、すぐ逃げてしまう可能性があるため、むやみに接触しないようにしましょう。遠目で見てニホンイタチやチョウセンイタチ、またはその他のイタチ類であるかを特徴をもとに確認します。写真や動画を撮っておき、あとで確認するのもおすすめです。
なお、イタチは基本的に人には近寄りませんが、警戒心がなく近寄ってくる個体もいます。このような個体は、人に飼育されていたフェレットの可能性が高いです。
室内や室外に実害が起きていないか確認する
イタチが家の周辺にいる場合、被害が発生しているかどうかを確認することが次のステップです。室内では、食料品や家具の損傷、悪臭などに注目します。屋根裏や床下に、フンや巣のような痕跡があるかも確認してください。
室外では、庭やゴミ箱の荒らされ具合、飼育している鶏や小動物が被害を受けていないかをチェックします。イタチの侵入経路を見つけるために、隙間や穴を探すのがコツです。土についた足跡などがあるかもチェックしましょう。
痕跡があるなら被害の状況をチェックする
もしイタチ類がいた痕跡があるなら、その痕跡からさらに種類を割り出せます。特にフンと足跡は、害獣がイタチかを判別する判断材料になりやすいです。フンや足跡に以下の特徴があるなら、イタチが家に棲みついているのを疑いましょう。
フン | ・細長く小さい
・約6mm ・同じ場所に排泄している(ためフン) |
足跡 | ・爪の跡がついている
・肉球と指が離れている ・大きさは2~3cm |
キーキーという、甲高い鳴き声が屋根裏から聞こえるかもチェックしてください。ドタドタという足音も合わせて聞こえるなら、家屋にイタチが侵入している可能性が高いです。
▼イタチの詳しい特徴について知りたい方は、こちらも参考にしてください。
イタチの足跡ってどんな形?特徴や似ている動物との見分け方も紹介
痕跡がある箇所に対策グッズなどを設置し駆除する
イタチの痕跡を見つけたら、対策グッズを設置して駆除します。超音波や光の発生装置、忌避剤を使用しましょう。
超音波は、イタチが嫌がる周波数の音波を発して近寄らないようにする駆除グッズです。フラッシュにもイタチは弱いため、光を放つ駆除グッズも効果があります。
忌避剤は木酢のようなイタチが嫌がるニオイを、出没する場所に配置して対策するグッズです。果樹園や畑には、侵入経路をふさぐネットなどを設置するのもよいでしょう。
▼ホームセンターでも駆除グッズは手に入れられます。気になる方は、こちらも参考にしてください。
イタチを見たら対策!ハウスサポートにもご相談を
もし家の近くや敷地内でイタチを見たら、棲みつく場所を探している可能性があります。畑や家畜小屋、ゴミ捨て場の周りにいる場合には、イタチによる被害も懸念しなければなりません。
ハウスサポートでは、イタチ駆除の相談も受け付けています。被害拡大を防ぐ処置や、被害箇所の清掃なども行っています。イタチを見たら、ぜひハウスサポートにお問い合わせください。
イタチを見たら種類をチェック!必要に応じ駆除をしよう
イタチを見たら落ち着いて種類を確認し、必要に応じて駆除や対策を検討してください。忌避剤や市販の超音波器具、フラッシュを放つ対策グッズでイタチは駆除できます。
駆除に不安があったり、種類の判別に困る場合にはぜひハウスサポートにご相談ください。イタチの種類判別から駆除、再侵入の防止まで幅広く対応いたします。
監修者プロフィール
島津春香
2018年酪農学園大学獣医学群卒。
卒業後は獣医師として約5年従事し、2023年3月にフリーライターへ転向。
当サイトでは害獣に関するお役立ち情報の執筆を担当。