2024.02.26
害獣コラム
アライグマの鳴き声の特徴は?放置する危険性と対処方法を解説
夜になると天井や床下から動物の鳴き声や足音がして、不安を感じることはありませんか?もしかしたら、それはアライグマかもしれません。
家にアライグマが棲みつくと、家屋や健康に大きな被害を及ぼす恐れがあるため、注意が必要です。
そこで今回は、アライグマの鳴き声の特徴や生態、対処法を紹介します。動物の鳴き声に悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
<目次> |
アライグマの鳴き声はどんな風に聞こえる?
アライグマの鳴き声の種類は大きく分けて2つあります。鳴いている理由と、それぞれの特徴をみていきましょう。
通常の鳴き声
「クックッ」「キュッキュッ」と小刻みに鳴いている声が聞こえたら、それはアライグマが仲間とコミュニケーションを取っているときです。「クルルッ」「キュー」と聞こえることもあります。
子どものアライグマは声が高く「クルクル」と鳥の鳴き声のように聞こえるのが特徴です。
威嚇時や喧嘩時の鳴き声
「ギューッギューッ」「シャーッ」という唸り声はアライグマが身の危険を感じているときに聞こえてきます。これは、繁殖期のオスのアライグマに多くみられます。
アライグマに似ている動物とその鳴き声
アライグマによく似ている動物には、害獣として知られているハクビシンがいます。
ハクビシンの顔は、額から鼻にかけて白い縦線が入っているのが特徴で、体長は50cm〜100cmほどの大きさです。
性格は比較的臆病ですが縄張り意識が強く、繁殖期になると鳴き声が活発になります。大人のハクビシンは「キィキィ」と鳴き、子どものハクビシンは甲高い声で「キューキュー」と鳴くことが多いです。
また、喧嘩時は「キャアア」と猫が喧嘩しているような鳴き声に聞こえることもあり、不安やストレスがあるときには「グーグー」と鳴きます。
もし、今お悩みの鳴き声がハクビシンのように聞こえる場合、こちらの記事でハクビシンの鳴き声の詳しい特徴や駆除方法を紹介しています。
▼あわせて参考にしてください。
ハクビシンの鳴き声に困っている方必見!鳴く理由や対処方法を解説
アライグマってどんな動物?鳴き声以外の特徴は?
アライグマは、本来日本には生息しない北米原産の外来種です。主に、ペットとして飼育する目的や、動物園で展示するために日本へ持ち込まれました。しかし、気性の荒さや力の強さから捨てられてしまったり逃げ出したりすることも多く、それが野生化し日本各地で繁殖しています。
見た目の特徴
アライグマは非常にかわいらしい見た目をしている動物です。猫よりふた回りほど大きい体をしており、頭から尻尾の付け根までは40cmから60cm、尾の長さは20cmから40cmです。
鼻から眉間にかけて黒い線があり、目の周りには黒い帯状の模様、白いヒゲを持っています。また、体全体は灰色~褐色でしっぽは太く、5〜7本程度の黒い縞があります。ほかに、前足や後ろ足ともに5本指で、特に前足の指が長く手先がとても器用なのが特徴です。
習性や好む食べ物の特徴
アライグマは夜行性ですが、夜中だけでなく、稀に昼間でも活動します。
食性は雑食で、農作物から小動物まで何でも食べ、生ごみやペットフードなども好みます。
アライグマの気性は、かわいらしい見た目に反して、荒く攻撃的です。とりわけ、繁殖期(4月〜6月)は気が立っており、身の危険を感じると襲い掛かってくることもあるため注意しましょう。
アライグマによる被害や危険性は?
実際にアライグマは人間の生活にどのような被害を及ぼすのでしょうか。
主な被害は以下の3つです。
- 健康への被害
- 悪臭・建物への被害
- 農作物への被害
アライグマから人に感染する疾病として、狂犬病やアライグマ回虫による幼虫移行症があります。ほかに、ノミやダニによる皮膚病やアレルギーなどの疾患を引き起こす可能性もあります。これらの感染症は、特に抵抗力の低い高齢者や幼児は重症化する恐れがあるため注意しましょう。
また、アライグマは寝床の近くにフンをばらまく習性があり、屋根裏に棲みつかれると悪臭や建材を腐らせるといった被害がでるでしょう。
ほかにも、アライグマによって畑で育てている農作物が食い荒らされるという被害が発生しています。農林水産省の調査では、令和4年度のアライグマによる農作物被害金額は約4.5億円と発表されました。
出典:農林水産省WEBページ https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/hogai_zyoukyou/
アライグマの被害をおさえるための予防策
このような被害を抑えるためには、早急な対応が必要です。しかし、注意したいのは許可を得ず個人で捕獲や駆除はできないことです。
アライグマは「鳥獣保護管理法」や「外来生物法」で捕獲・殺生・飼育・運搬・譲渡などを制限されています。万が一許可なく捕獲や駆除を行ってしまうと、罰則を科せられる可能性があります。
ただし、家に棲みつかれた場合、「生きたまま追い出す」ことはできます。とはいえ、アライグマは凶暴な動物のため、追い出す際に爪で引っかかれたり咬みつかれたりすれば、深刻なケガを負いかねません。
アライグマを追い出したい方は、直接アライグマに触れる必要がない、以下の予防策を行いましょう。
- 自宅外に生ゴミなどのエサになるものを置かない
- 建物の隙間を塞ぐ
- 高い木など、家に隣接する枝は切る
アライグマはかしこくて手先が器用なため、思いがけない場所から侵入する可能性があります。そのため、考えられる侵入経路は全て防ぐようにしましょう。
アライグマの鳴き声が聞こえたら早めに対策しましょう
「クックッ」「キュッキュッ」というような小刻みな鳴き声がしたら、それはアライグマかもしれません。もし鳴き声だけではなく、屋根裏から足音が聞こえるうえ、動物の排泄物による悪臭がする場合、すでにアライグマが自宅に棲みついている可能性が高いです。
アライグマに棲みつかれたまま放置すると、住環境や健康など多方面に悪影響が出るため、急いで対処する必要があります。
棲みつかれているか分からないから判断してほしい場合や、出ていかなくて困っているという方は、害獣駆除専門業者に依頼しましょう。
業者に依頼すれば、駆除だけでなく再発予防や除菌などの適切なサービスを受けられます。
▼害獣駆除業者の選び方はこちらを参考にしてください。
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監修者プロフィール
島津春香
2018年酪農学園大学獣医学群卒。
卒業後は獣医師として約5年従事し、2023年3月にフリーライターへ転向。
当サイトでは害獣に関するお役立ち情報の執筆を担当。